夏休みの終わりが近づいたある日、さくらは夢を見た。
「誰、貴方は誰なの? 何の目的でこんな事をするの?
何で、関係ない人まで巻き込むの」
さくらは夢の中で、誰かに向かって話していた。
『……』
辺りは、化け物達と無関係の大勢の人達の亡骸が転がっていた。
次の瞬間、さくらの中で何かが弾けた。
「さくら、どないしたんや? さくら!」
「う〜ん…」
「如何した? さくら、起きろ朝やで」
夢でうなされている、さくらに、ケルベロスは声をかけた。
ガバッ
ケルベロスの呼びかけで、慌ててさくらは起き上がった。
「おはよう、ケロちゃん」
「さくら、うなされていたけど何か悪い夢でも見たんか?」
「うん、見た」
「どんな夢やったか?」
ケルベロスは、さくらに夢の内容を聞いた。
「何か判らないけど戦っているの」
「どんなやつや?」
「人の形をした化け物がいて、周りに多くの化け物や人の亡骸が転がっていた」
「周りに誰か居らんかったか?」
ケルベロスは、さらに奥深くまで追求した。
「周りに居たのは、エリオル君と誰か判らないけどクロウさんと似た服を着た女の人と誰か判らない男の子と其の仲間と思う人達が数人居たの。
後、管理局の人たちも…」
「それは、予知夢やな… それで、さくらはどんな服着てたんや」
「エリオル君達と同じ服着てた。 後、杖も違うの持ってた」
「違う杖って、どんなやつや?」
「エリオル君と同じ感じ見たいに、私の杖も違う形になってた」
「今一、イメージ出来んわ。どんな形か思い出せんか?」
ケルベロスは、『?』になった。
「あっ」
さくらは、思い出したように声を上げた。
「さくら、何か思い出したんか?」
「うん、形はダークとライトをさくらカードに変えた時と同じだった」
「属性は其のままで、杖だけ換えてたんか…」
ケルベロスは、少し間を置いて話し出した。
「之は、唯の予知夢じゃないな… 其の夢のやつ等に、数日中に逢うことになるだろうな〜」
『さくらさ〜ん、あさごはんですよ〜』
史上最大の魔法大戦
序章
2003年 夏―――
「さくらちゃん、今度作るする衣装の寸法を取らせてください」
知世は、さくらに新しい衣装の寸法を取らせてほしいと頼んだ。
「ほえ?」
「今回は、ケロちゃんに協力して頂くつもりでなんですが…」
「ところで知世、何の協力が要るんや?」
「さくらちゃんに来ていただく服のマントにさくらちゃんの魔方陣を入れたいんですが、映像等参考にしたのですが、流石に細かい部分までは…」
知世は、さくらの服のことでケロちゃんに相談した。
「う〜ん、難しい相談やな〜 あいつに相談するのは嫌なんだが…」
「そう言えば、さくらちゃん柊沢くんからお手紙が来たんですて」
「夏休みの間だけ、こっちに居るんだって…」
其の時、さくらの電話が鳴った。
ピリリリリ
「はい、木之本です」
『お久しぶりです。さくらさん!』
「エリオルくん、急に電話してくるなんて何かあったの?」
電話の相手は、イギリスに居るエリオルだった。
『手紙にも書いていましたが、夏休みの間だけそっちに滞在する予定でしたが少々事情が変わりました』
「事情が変わったて…」
『さくらさん、今朝予知夢を見ませんでしたか?』
エリオルはさくらに予知夢の確認をした。
「見た。 でも、……」
『私も見て今、こうしてお電話しているのです』
「じゃあ、あの化け物と関係が?」
『おそらく、関係があるでしょう。 そして、其の黒幕も動き始めているかも知れません』
「其の黒幕の正体は判らないの?」
『残念ながら今は、まだ判りません。 それから、さくらさん、行ってもらいたい場所があります』
「其の場所は何処なの」
『麻帆良学園は、ご存知ですか?』
「うう〜ん、聞いたことないよ」
『空から行ったら直ぐに判る筈ですよ』
「其処に、何しに行けばいいの?」
『其処には、クロウ・リードがさくらさんの為に残した魔術書があります。 申し訳ありませんが、明日一番で行ってください。私がクロウだった時の知り合いの店で明日会いましょう』
プッ… ツーツーツー
そう言って電話は切れた。
「さくら、エリオルの奴、何て言ってたんや?」
「明日、朝一で麻帆良何とかって所に有る魔術書を取りに行ってて…」
「あんな所に、クロウは魔術書を預けてたんか〜」
ケロちゃんも、疑問に思った。
「さくらちゃん、明日も御一緒させてくださいな」
知世は、さくらに同行を申し出た。
「ええぞ、知世! 付いて来い!」
さくらが言う前にケルベロスが言った。
「ケロちゃん、勝手に言わないで」
「まぁ、さくら、硬いこと言うな」
「朝早いけど、大丈夫?」
さくらは、知世に聞いた。
「今日は、此処に泊めてもらいますわ」
知世は、爆弾発言をした。
「えー!」
部屋にさくらの声が響いた。
「ええやないか! 久々に知世の料理が食えるや」
ケルベロスは、既に料理の方に興味が向いていた。
「ケロちゃんの食いしん坊!」
「其れはそうと、さくらちゃん。 モルゲンリッターの方たちは何処へいらっしゃるのですか?」
「ブランレッド達は、今お仕事でアースラに行っているの」
「久々にお会いできると思っていましたのに…」
「何も無ければ、今日帰って来ると思うんだけど」
「明日は、一緒に行動するのですね」
「クロノ君達にも声を掛けてみる。 若しかしたら戦力になるかもしれないから」
「私の見た目では十分に戦力になると思いますわ」
「ワイも十分戦力になると思うで、さくら!」
「でも、李くんは居ないし・・・」
「そう言えば、あの小僧と連絡が取れんようなってたんやな」
「柊沢くんが、言っていた店に行けば分かるのでは?」
「あの姉ちゃんにだけは会いとうないんや!」
「何故、会いたくないのですか? ケロちゃん」
「あの姉ちゃん、クロウに似て性格悪いからや」
「そんなに性格悪いのですか?」
「ワイも何度、犠牲になったことやら… クロウも笑って見ていたから、むかつくんや!」
「ケロちゃん、サボってないで手伝ってよ」
「さくら、知世、美味いのターンと作ってや」
食い意地がはって手伝おうとしないケルベロスであった。
「はぁ〜食った、食った!」
「ケロちゃん、満足ですか?」
知世は、ケルベロスに聞いた。
「本当は、食い足りないだが之以上食ったら兄ちゃん達のが、無くなってしまうからな…」
「ケロちゃんの食いしん坊」
「あはっはっはっはっ」
其の時、さくらの電話が鳴った。
「もしもし、木之本です」
『あっ、さくらちゃん! エイミィだけど。 明日、時間空いている?』
エイミィは、さくらに聞いた。
電話の相手は、時空管理局巡行艦アースラの執務補佐官だ。
「明日は、いく所があるんです。 何でもクロウさんが、残した魔術書があるんです」
『えっ、クロウ・リードが残した魔術書が?』
エイミィは、さくらに聞いた。
『折角、なのはちゃんやフェイとちゃん、はやてちゃん皆休みが重なったから誘おうと思ったのだけど…』
「クロノくんも休みとれたの?」
『一寸、手を焼いた事件が解決して報告書の作成しているけど今日中に終わらせると言っていたけど』
「じゃぁ、明日コッチに来てくれる? 逢わせたい人が来るから・・・」
『逢わせたい人? 誰なの』
「今は、秘密。 楽しみを奪うと面白くないから…」
『で、何時に何処へ行けばいいの?』
「明日の朝八時に月峰神社に来て欲しいん出すけど、場所分かります?」
『月峰神社ね… 一寸待って!』
そう言って、アースラのコンピュータで場所を探し始めた。
『場所は、確認したわ。 クロノくん達には、私から伝えておくから…』
さくらは、エイミィと明日の約束をして電話を切った。
「さくらちゃん、明日ボディーガードさんに車を出させますわ」
「でも、場所分かるの?」
「地図にもちゃんと載っていますわよ。 ほら…」
知世は、地図を開いて見せた。
「どれどれ、ワイにも見せてぇ〜な!」
ケルベロスは、割り込むように地図に見入った。
「さくら、知世。 火掛けっぱなしでええのか?」
ケルベロスに言われて、火を掛けっぱなしになっている事に気づいた。
「もう一寸で台無しになるところでしたわね」
「材料だって、なかなか入手出来ない物だから…」
「では、仕上げといきましょう。 さくらちゃん!」
そう言って、さくらと知世は、夕食の仕上げに入った。
知世とさくらは、料理を皿に盛るとケルベロスと一緒に食べ始めた。
一方、麻帆良学園では……
「ネギくん、明日菜ちゃんに刹那ちゃんに木乃香に小太郎君…… それにエヴァ、来たかね」
学園長は、ネギと一部の関係者とエヴァを呼び出した。
「じじい、急に呼び出すとは、何か用か?」
エヴァは、学園長に聞いた。
「エヴァ、ワシを殺すきか!」
学園長は、首を押さえながら言った。
「ふんっ!」
「話しがあるのなら、もったいぶらずに言ってくれ! 言わないのなら帰るぞ」
「分かった。言うから、待つのじゃ」
「さっさと言え! 言わないとくびり殺すぞ」
エヴァと小太郎は、学園長に圧力を掛けた。
「之は、麻帆良学園に保管されている魔法書なんじゃ」
「ふんっ、唯の魔法書か… そんな物の為に呼び出しやがったのか、じじい!」
「まぁ、落ち着け。 之は、唯の魔法書じゃない。 『クロウ・リード』が著した魔法書なんじゃ」
学園長は、説明をした。
「『クロウ・リード』て、誰なんですか?学園長!」
ネギは、学園長に聞いた。
「ぼうやは、知らないかも知れないが、お前の父親ナギの魔力を凌ぎ、アルビレオ・イマより性格が悪いやつだ!」
ネギと明日菜、木乃香、刹那、小太郎は?になった。
「分かりやすく言うとだな、『クロウ・リード』は李家の出身なんじゃ」
「李家?」
「李家はの、香港の魔法協会の長を務めておるんのじゃ。 次期当主が行方不明と聞いておる」
「此の『魔法書』が、どうかしたのですか?」
ネギは、クロウの魔法書を手にとって聞いた。
「あれ? 此の書、開けませんよ」
ネギが、書を開こうとしても開けなかった。
「実は、どうやっても其の書を読む事が出来んのじゃよ…… 可也、強力な魔法で封印されとるみたいでの」
其の時、電話が鳴った。
じゃりりり〜ん
「もしもし、近衛じゃが………」
『お久しぶりです。 近衛さん、柊沢エリオルです』
「おぉっ、柊沢くんか」
『わたしが、クロウ・リードだった時に、預けておいた魔法書が必要になる事態が起こるかもしれません』
「必要になる事態とな……」
『近々、クロウ・リードとナギ・スプリングフィールドに怨みを持つ一派が行動を起こすはずです。 そして決戦の地は、麻帆良学園のはずです』
「何! 麻帆良学園が戦場になるじゃと!」
『私は、数年前、最強ではない自分を手にした為、クロウ・リードだったときの半分しか魔力がありません。其の為、完全には未来が分かりません』
「分からんじゃと! 如何言う意味じゃね……」
『言った、ままです。 私には、未来を見通すだけの魔力は無いという事です』
「じゃあ、未来を見通す事の出来る者が居ると言うのか」
『はい。 日本に、たった一人だけ居ます。 クロウ・リードの後継者にして此の世で最強の魔力の持ち主です。 恐らく全次元を含めて、最強の魔力の持ち主です』
「此の世で、最強の魔力とな。 其の者は、何処に住んでいるのかね?」
『友枝町って言うところに住んでいますよ』
「友枝町じな、こっちから迎えを出そう……」
『其れから、急ぎのお願いがあります』
「お願いとは、何かな?」
『之から、起こる事の為に二学期の初日から転入生を受け入れて欲しいのです』
「転入生? お安いことじゃ。 で、其の転入生の名は?」
『木之本さくらさんです』
「木之本? クロウが、封印した伝説の魔法で香港を拠点に悪さしていた連中を壊滅させたと言う、あの木之本さんかね?
分かった。 手続きは、ワシがしておこう……」
『お願いします』
「君もこっちに来るんじゃろ。 一緒に手続きをしておこう」
『お手数お掛けします。 私は、そっちに向かう準備がありますから、これで失礼します』
そう言って電話は、切れた。
「すまんが、急に仕事が入ったんじゃ。明日、改めて来てくれ」
学園長が、言うと明日菜達は学園長室から出て行った。